「海外ではちょっとBogner Alchemistのバイアス調節の話題が....」
「海外ではちょっとBogner Alchemistのバイアス調節の話題が....(最終回)」
「Tino Zottola氏著の真空管アンプ・サービス・マニュアルからまたまたバイアス調節の記事(1)」
「Tino Zottola氏著の真空管アンプ・サービス・マニュアルからまたまたバイアス調節の記事(2)」
pjd3氏
特にAlchemistではパワー管のバイアス調節で、色々異なった情報があり正確に知りたい。Alchemistは潜在的なポテンシャルがあり改造等によりもっと良くなる余地は十分にあるのでは?
pgissi氏
(それに答えてくれた方は、結局結論としては突っ込みもあり測定方法の精度等にも課題があり?としています、ガクッ。だったらキチンと詰めてみて的な感じですが、以下に下らない内容をご紹介します。)
結論
1)測定方法とバイアス調節用のトリムの位置を確定できた
2)出力数40Wのアンプにしては測定した電流値が低い (換算すると30W程度)
-> ABクラスは単に足せば良かったっけ? Bogner Alchemistはちゃんと40W出てます、問題なし!
何故ならABクラスはduty cycleの関係で70%利用だけでMAX出るっちゅーのww
3)悪いか悪くないかは測定精度もあるので結局分かりません~♪
彼が先月の6月初めに自分が購入したAlchemistで実際調べてみたことを報告していってます。初心者向けではありませんが「Transformer Shunt Method(見つけやすい出力トランスファーの中央タップと出力チュープのピン3との電流値からバイアス電圧を算出する方法)」でバイアス測定をしたという報告をしています。
上部右側にある、赤のテスターが差し込まれている部分が出力トランスファーのセンタータップになります。中央ちょっと左にあるのがバイアス用のトリマR9,R10(最大100mA)です。


但し、この方法は簡単に測定する箇所は特定できますが直接中央タップとピンをプローブするため、注意しないと事故につながり最悪死に至る場合もあり、また自分は大事に至らなくても自分が買ったばかりのアンプを破損してしまう危険性がありますので自己責任でホントに慎重に。
要は、過度のプレート電流を流してアンプを動作させると真空管が必要以上に加熱されその結果として真空管やトランスを壊す可能性がある。なので、推奨されている値以上に絶対上げなければ音の質はさておきOK!これを守っていれば後は、少し足りないかな?という位の電流から徐々に推奨されている値までの範囲を守って上げていきクリーンで綺麗な音が出るポイントを探すのみ。大体それでバイアス調節合ってるから、耳が良ければ、お試しあれ!
例えば下記のAikenampsのバイアス調節に関する記事を参照
www.aikenamps.com www.duncanamps.com
まずストックのRuby 6L6を交換し、中国製プリ管Tung Sol 12AX7と中国製パワー管Tung Sol 5881をそのまま挿し換えただけでも以前よりも数段良くなっているということらしいです。特にプレートの加熱や、バイアス不足による耳障りな雑音もなくその状態でバイアス測定を下記に報告してます:
Transformer Shunt Method
搭載した真空管 | プレート電圧 (L/R) | 電流 (L/R) |
5881 | 427/426VDC (40W時) 324/325V (20W時) | 39/38mA (40W時) |
Ruby 6L6(ストック?) | 428/428VDC (40W) | 34/35 mA (40W) |
ということで、パワー管5881の場合では最大プレート損失(23W)に対して測定値は約70%相当しかないようです(=70%*23W/427V)。但し、ここで注意なのは前提となる真空管の最大プレート損失により結果が若干違ってきます。例えば彼が購入したTung Sol 5881は仕様書から23Wのようです(大体常識的な範囲は15W~25W)。一般的に6L6は仕様書では30Wとしているようです(大体は21~30W以下。彼は6L6GCと6L6の違いが理解できていない?ため本質の議論に進めていません。6L6の最大プレート損失は19W、最終形態である6L6GCの最大プレート損失は30WまでOKなはずですから6L6とするのと6L6GCとするのでは雲でのさがあります。)。これがEL34になりますと、17.5~25W以下のようです。
まあ、この結果からいうと、5881、6L6ともほぼ15Wを示しているようでメーカー側が40Wアンプとしているにも係わらず、このようにフルパワーでも30Wしか利用しないようなバイアス設定にしているとは信じられないとのことです。
例えば、6L6が21W(=40W)でMAX70%だとすると49mAなんですが、15Wで35mAなので約55%程度(=35/49*70%)しか利用していないことになります。17.5W(=35W)でさえもMAX70%だとすると40mAなんですが、それよりも35mAという電流値は小さ過ぎるとのことです。
(ブログ執筆者コメント:メーカーもRMSで40Wとありますのでこれが事実だとバイアス調節が可笑しいになりますが、結論から言うとここでの議論は間違いです。Aクラスではなく、ABクラスなので単にあんな風に計算した値だけ足せばいいということではないので単純には2x 15W =30Wとはならない。教科書的にはABクラスはそのデューティ・サイクルから70%利用でMAXの性能出るの常識なのでBogner Alchemistは70%出し切ってるということは40Wフルにパワーを出し切ってることを証明しています、
pjd3氏
これに対して、出力トランスアーの両端のオーミック抵抗を測って、プレート電流から期待される電圧を計算しろ!という別の提案もありました。
または低パワーの6L6GCや、低パワーでもぶ太くより大きな音になる(でもちょっとフラットな感じの)KT66なんかも面白いのでは?といった意見も出てきています。