トランジスタの選定について (更新)

Jim Dunlop JH-2S Classic Fuzz ~ Jimi Hendrix MODs by Roger Mayer~で、いよいよのJimi Hendrix MODs by Roger Mayerをお知らせしました。まだもう少し時間が先になるので、今日はそれに関係してトランジスタの選定について、海外のサイトの内容をご紹介しますね。

Fuzz Faceのトランジスタの選定のし方。(こちらの原文の抜粋訳)

もしゲルマニウム・トランジスタが多数あったら、皆さんはどれが良い音になりそうか、そうでないかをある程度言い当てられますか?まず、皆さん最初にやることは、トランジスタのhFEレンジが測れるデジタルメーター(DMM)で測ってそのトランジスタを選定するですかね?うんうん、そうそう、簡単楽勝、いいじゃないですか。じゃあそれで選定終わりってことでいいですよね?エフェクター作製に進みましょう♪

でも、私は違うかな?何故って?それって実際には、今あるDMMはすべてテスト時にトランジスタが全くリークしないという前提で測定しているから。つまり、単にベース電流の量を測っておいて、出てくるコレクター電流(=増幅されたベース電流)の量がどれ位になるかを見ているだけなんです。ですが残念ながらゲルマニウム・トランジスタはもともとリークの多いトランジスタなので、リークしまくりのトランジスタは非常にハイゲインに見えるんです。例えばこうです。

principle_hFE


例えば、上の図だと、左がリークしている時のリーク電流Ic1と、リークのない理想的なトランジスタの本来のコレクタ-ベース間で見た場合のコレクタ電流Ic2を足し合わせた合計の電流Ic1+2を皆さんは測っているんですね(それでIc1は通常100uA位でして、200uAというのもそんなに珍しくありません。リーク電流が300uAなら。。。。ちょっとダメっぽいかな。。。500uAならアウト♪という感じです)。

仮にベース電流が4uAで、リーク電流Ic1が93uA、コレクタ電流Ic2が530uAの当たりのゲルマなら、Ic1+2は629uA(=93+530)になって、皆さんのデジタルメーターは増幅率hFEとして155(=629/4)って示すはずです。でも、逆でリーク電流Ic1が530uAで、コレクタ電流Ic2が93uAの外れのゲルマならどうでしょうか?やはりデジタルメーターは増幅率hFEとして155って示しますね。

でも、本当の増幅率はhFE = Ic2 /Ibなので、今これを読んでいる皆さんはみんな当たりのゲルマは増幅率132(=530/4)で当たり、外れのゲルマは増幅率23(=93/4)で外れって言えますですよね、正しく。

このような例が、本当にゲインが適正なトランジスタからリークの多い外れのトランジスタを篩い分ける方法の一つになります。ですので、例えば、次のように数個の抵抗とDMMさえあれば、若干の決まった定数の抵抗を準備するだけで、基本的にトランジスタを差し込むだけで見たまんまの数値が、ほぼ正しいゲインになるようにできます。その方法は簡単で、抵抗2.2Mと抵抗2.4K(できればより正確には2.472Kの抵抗)を用意してください。この変な定数の抵抗を準備することにより、後でデジタルメーターの数値に単に100掛けた数値を増幅率とすることができ難しい計算は要らなくなります。

Technology of the Fuzz Faceより


1. まずはデジタルメーターで測ってダメなトランジスタは篩い落として除いてください(デジタルメーターでダメなものはいくら詳しく調べてもダメです)

2. 次に、もう少し詳しく正確に増幅率を見てみたい場合には、下記のような9V電源の回路を作ってみてください。そして抵抗2.472Kの直流電圧を測って下さい。100uAのリークがあると0.2472Vを、1mAのリークがあると2.472Vを示すはずです。ここで2.472Vもあればリークが多すぎてエフェクターには残念ながら使えませんよね。

3. さらに、電圧がそこそこのリークだったら、今度は抵抗2.2Mを繋げてベースにバイアスをかけてベース電流を流してみましょう。恐らく、4uA以上のベース電流が発生しているはずです。その時にもしリークがなく、ベース電流が4uA、ゲインが155(100)なら抵抗2.472Kの電圧は1.5326V(0.9888V)を示すはずです。ほぼ100倍すればこのトランジスタのゲインになりますね。但し、我々はゲルマ・トランジスタはリークが多いことを知ってしまっていますので、もし93uA(100uA)のリークがあればゲインにして約23(25)位に相当する電圧229mV(247mV)が何も電流がベースに流れなくてもメーターには現れてしまうことになります。

4. ですから、このリーク電流を引く時だけは計算が要りますが、リーク電流分を差し引いた1.30(=1.5326-0.229)Vが本当のゲインを示す数値として、判断をしてください。つまりゲインは130です。ただし、これでも簡易です(電源9Vも、抵抗2.2Mも厳密に9V、2.2Mと仮定していますので、少なくとも金属皮膜抵抗でも抵抗の誤差+/-5%は生じます)ので大体の値ですがね。どうですか?

一応はいいトランジスタって予想できますよね、大体ゲインで70~130位がFuzz Face用のトランジスタとしては適切な範囲と言われていますので。(どうもリークによるゲタを除いた本当のhFEで見ると50~80でもいいように最近感じてきましたが、最終的にはリークによるゲタを除いた本当のhFEで選定するのは依然一貫して正しい結論に導くとは思っています。)まあ、これでもさらに他の要素もあるかと思いますし、何より時間が経つにつれトランジスタの温度によりゲインの値も変わってきますので、BESTかどうかは分かりませんが、少なくとも前よりはかなり厳密により正しくトランジスタの評価ができていることになります。

また、組み合わせも、ある人は同じゲインがいいと言う人もいれば、最初のステージのトランジスタはゲイン低めの70~100、次のトランジスタは少し高めの90~130がいいと言う人もいたりと好みが幾つかに分かれるようですが、最初のトランジスタの方がゲイン低めは確かみたいですね。(人によってはトランジスタQ1としてはhFEは70-85が、トランジスタQ2としてはhFEは120-140が最適という風にかなり特定してくれてるようです。但し、もう少し柔らかでコンプレッション感が欲しい場合には、よりハイゲインなトランジスタQ1(hFE=90-120)、Q2(hFE=150-190)が良さげな感じですよ。)

5. この最後は何でしょうか?それはAC128や、NKT275や、あるいはGEの2N527や2N508(508はかなりゲイン高いのでメタル系のトーンなので人によっては好き嫌いあり)や、ECG158を自分で安く買ってきて兎に角測る、選別、組み合わせを変えてみる、聞き分けてみるですかね。最後の選別はやっぱり自分の耳ですよね。一番簡単だけど、確実な方法ですよ♪

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