真空管の旅: パワー真空管とそのシグネチャー・サウンドに関するガイド6 ~EL34編~

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今回の第三弾は、お待ちかねあのMarshallでお馴染みのEL34の番になります。EL34は、最初は1950年代初期にオランダで導入されたのですが、一般的にはハイゲインのMarshallアンプによるブリティッシュの音と関係が深いとされています。



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EL34
  • NOS 電気特性仕様 (Philips データハンドブック)
  • 構造的な分類: “A.F. output pentode”
  • フィラメント電圧: 6.3 V
  • フィラメント電流: 1.5 A
  • 最大プレート電圧・ワット数: 800 V, 25 W
  • 最大スクリーン電圧・ワット数: 500 V, 8 W

Marshallは実は当時はKT66でしたが、1966年にこのEL34にパワー管の採用を変更したのはよく知られていますね。



A 1959 Super Lead Plexi Serial #12237 写真の出展はTim Mullally氏およびDave's Guitar Shopから


さらにその年の9月には、そうあのJimi Hendrix氏がイギリスに滞在して「Jimi Hendrix Experience」を結成し、WhoのギタリストであるPete Townshend氏に影響を受けてMarshallで歪ませ始めたと言われています。

The Jimi Hendrix Experience - Foxey Lady (Miami Pop 1968)


EL34は6L6GCよりはローエンドに対する周波数レスポンスは控え目だが、恐らくは6L6GCより良さげかもしれません。またタイトなミッドとキンキンしたハイを特徴とした、6L6GCよりは簡単にオーバードライブでき、よりソフトなクランチの歪みを出すことができます。

ちなみに、6CA7とKT77はEL34に対する共通の代用品になります。6CA7はEL34のアメリカ用表記ですが、一部の6CA7のバージョンはEL34の5極管(pentode)方式の代わりにビームパワー(beam power)方式を使っているようです。EL34を6CA7に交換することで、より大きなヘッドルームでより多くのローエンドの周波数レスポンスが楽しめるようになります。

KT77とEL34のトーンの違いは、それほど大きくはありませんが、重要な構造上の違いがあります:EL34や6CA7は1ピンから内部に接続しますが、KT77は1ピンと8ピンは接続がありません。つまり、よりブリティッシュな音にするために、6L6GC仕様のアメリカのアンプにKT77をインストールすることがより簡単にできます。

アンプメーカーは、真空管ソケットの端子をよくEL34とは互換性がない回路用の端子1を使うことがあります。これはなぜMOV(Marconi-Osram Valve Co.)のデータシートが「国際的なオクタ」ベースを持っているKT77を指定するかの理由かもしれませんね? もしそうでなければ、EL34とKT77のピン配置の違いがあることの、我々の助けに少なくともなると思います。


Jimi Hendrix --- Voodoo Child, Live '69


the Jimi Hendrix Experience - Stone Free, Purple Haze and Hey Joe. German,1967

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