大手8社 2011年 今期決算 ~電機産業は興亡の岐路~

さてさて、2012年も電機産業各社の決算が出揃いました。今年は弱電系の家電が厳しそうでうね。弱電系のパナソニックの最終損益は三洋電機などの処理費用(3割程度)も含む過去最悪の▲7800億円、シャープも液晶テレビの収益悪化による▲2900億円と関西勢まで総なし崩し状態です。

※最終利益とは?
企業が一定期間に計上する最終的な利益、または損失のこと。利益が出ている場合は「純利益」と一般に言われる。売上高から原材料費や人件費を差し引いたのが、本業の儲けを示す営業損益。これに金融収支などを咥えた数字が経常損益、さらに不動産・有価証券の評価損益や税などを反映した結果が最終損益。

日本企業ではリーマン・ショック後の2009年3月期に大きく純利益を減らし、その後は持ち直したが、例えば上場企業(743社)の連結純利益だと12年3月期は3期ぶりの減少となっている。




さらにいつも好調だったソニーも▲2200億円となっているなど、3社だけでも1兆円を超える赤字額ということで、電機産業が危機に直面しているという見出しがデカデカと日経新聞では報じており、それが結論のようです。

一方、重電系の総合メーカーは堅いようにも見えますし、IT系でもNECは例外ですが富士通にみるように国内売上大半のためかあまり海外の影響を受けていない分こちらも堅いように思います。

Google



しかし、翻って米国で最も華やかな会社の一つがIT・インターネット産業だと思いますが、10年前の主役はもちろん皆さんご存知の我らがMicrosoftとIntelのウィンテル連合でした。が、現在はAppleやGoogleに世代交代しているようにも思うとともに、依然日本企業の影は薄いですね。

最近思うことは、確かにこの不況は円高や東日本大震災の影響、あるいは海外でもタイの洪水など生産網の混乱が大きな原因とも思えますが、日本は得意分野の領域が徐々に狭くなっていても(自ら狭くしていっている?)、それに気付いているのかいないのかは定かでありませんが、新しい成長分野の開拓にも乗り出さないという、後は衰退の一途を辿るような状況のようにも見えます。

大手8社今期決算(2011年度) [億円]
売上高 最終損益






日立製作所 6兆8376( 1) 852( ▲61)
9兆5000( 2) 2000( ▲16)
三菱電機 2兆5603( ▲2) 820( ▲30)
3兆6700( 1) 1000( ▲20)
東芝 4兆3538( ▲7) 120( ▲70)
6兆2000( ▲3) 650( ▲53)



ソニー 4兆8927( ▲13) ▲2014(赤字転落)
6兆4000( ▲11) ▲2200(連続赤字)
シャープ 1兆9036( ▲18) ▲2135(赤字転落)
2兆5500( 1) ▲2900(赤字転落)
パナソニック 5兆9653( ▲10) ▲3338(赤字転落)
8兆( ▲8) ▲7800(赤字転落)



富士通 3兆1720( ▲2) 14( ▲96)
4兆4900( ▲1) 350( ▲36)
NEC 2兆1122( ▲4) ▲975(連続赤字)
3兆1000( ▲0) ▲1000(連続赤字)
※上段は2011年4~12月期実績、下段は12年3月期通期見通し
カッコ内は前年同期比増減率%、▲は減または赤字、※は米国会計基準

しかも、こちら「半導体再生ラストチャンス 富士通、パナ、ルネサスがLSI事業統合交渉」にありますように、その当事者の富士通とパナソニック、さらに半導体大手のルネサスエレクトロニクスが、デジタル家電などに使われる半導体のシステムLSI(大規模集積回路)事業を統合する方向で協議を進めているらしく、いよいよ半導体も日本は得意分野だったんですが止めてしまうということになる方向のようです。




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